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CPU(中央演算処理装置)は最大512KB ・・・メモリーがKBだなんて!

1970年 IBM System3 との出会い

大型機(メインフレーム)市場でSystem/360を販売したIBMが、小規模のビジネス用に開発したシリーズであり、その後のSystem/32、System/34、System/36へと続く系列の最初だった。
特にSystem/3で登場した簡易言語のRPG IIは、ユーザーが事務処理を簡単にプログラミングできる言語として、更にRPG IIIと拡張されてAS/400、iSeries、System iと、使い続けられている。
System/3はIBMロチェスター研究所(ミネソタ州ロチェスター)で開発された。
以前からIBMパンチカードシステムやSystem/360でも使用された80欄パンチカードとは異なった、96欄パンチカードを使用して、ハードディスクを持ち、System/360の半分の費用で使用できた。

CPUメモリーは45K~512KB DISK容量は確か10MBしかなかった。
言語はCobol、FortranⅣ、RPGⅡ、アセンブラが利用できた。

当時の事務処理の利用活用は「売上処理」がメインで導入された。
営業からの売り上げ報告や入金報告を毎日80欄カードでパンチ入力し、その集計作業をシステムで行い、売上額の日次報告が経営上重要となっていた。

売上集計プログラムをメインとして、各種集計報告資料が作成される、そのプログラムを512KBのメモリーで稼働させるのだった。
言語はRPGⅡという報告書を作成するのに適した言語を使用して、プログラムロジックをステートメント単位でカードパンチ入力し、ソースコードをコンパイルして実行オブジェクトを作成させるのだった。
このオブジェクトを512KBの中で作成させる技術が上級プログラマの条件だった。
512KBに収まらない場合はオーバレイとして登録は可能だったが、処理速度がスワップを行うので低下してしまうため何とか駆使して収めるのだった。

現在の感覚では信じられないところに技術能力を求められた時代だった。